「今度の『BRUTUS』はこうきたか!」と驚き続けてもらえる動画を。
マガジンハウス

「今度の『BRUTUS』はこうきたか!」と驚き続けてもらえる動画を。

話を聞いた人:『ブルータス』編集部・村田竜平

BRUTUS』の動画の始まりについて

――BRUTUS』の動画はいつから、どのようにして始まったんですか?

村田:動画制作自体は2021年頃から行なっていたのですが、より本格化したのが2023年です。その頃から月2回刊で発行している本誌特集に合わせて、「『BRUTUS』の特集テーマが動画になったら?」をコンセプトとした『BRUTUS ORIGINAL MOVIE』がスタートしました。

特集テーマこそ共有しているものの、本誌の宣伝ではなく、あくまで動画コンテンツ単体で楽しんでもらえることを意識しています。本誌とは全く違った切り口の企画もあれば、本誌でご登場いただいた方を「もっと深掘りしたい!」と再取材する企画も。

あとは定番特集に、ムービーならではの表現を加えて再構築したシリーズ。

例えば【居住空間学】などですね。

―― 改めて『BRUTUS』のYouTubeチャンネルを観てみると、幅広いテーマの動画が並んでいます。コンテンツが毎回変わるのは、企画を考えるのが大変そうです。

村田:実は企画を考えるのは、それほど大変でもないんです。そもそも雑誌『BRUTUS』はかなり幅広いテーマを扱っていて。2025年に発売した特集だけでも、サザンオールスターズや東京ガイド、珍奇植物、冒険、文芸など。毎回本誌を担当した編集者が知恵を絞るので、動画コンテンツのアイデアも豊富に出てきます。

けれども、そのアイデアを「どうやって動画コンテンツに昇華させるか」という部分にノウハウがなかった。そこで動画プロデューサーの猪俣由貴さんに参加していただき、現在は映像制作のプロと侃侃諤諤しながら動画を制作する体制になっています。

「この動画が観たい!」と思ってチャンネルに訪れていただいたとして、そのすぐ横には全然違うジャンルの動画が流れていると思います。でも、その全てが『BRUTUS』なんです。ミュージックビデオのような動画もあれば、ドキュメンタリーのような映像もある。そういった偶然の出会いも楽しんでもらえると嬉しいです。

本誌特集をテーマに作る『BRUTUS ORIGINAL MOVIE』。7月1日発売号「冒険者たち。」特集の動画では、登山家・服部文祥さんにご出演いただきました。誌面では愛犬ナツとの関係性について取り上げています。

オリジナルコンテンツ「一問即答!」の面白さ

村田:本誌と連動した『BRUTUS ORIGINAL MOVIE』のほかに、全く新しく企画した動画もあります。なかでも人気なのは「一問即答!」シリーズ。様々なジャンルの方に同じ質問を投げかけて答えてもらうという、新感覚なインタビュー動画になっています。もともとの発想としては「ダイバーシティ」を楽しく軽やかに表現できないかなと思ったところから始まりました。

―― 「一問即答・シェフ編」のような派生企画もありますよね。

村田:はい。中華やイタリアンなど、別ジャンルの4人のシェフたちに「同じテーマ」で料理を作っていただく企画です。例えば【一問即答・シェフ編 Vol.12】では「包み物」というお題を設定しました。編集部では餃子や肉まんなどが出てくるのかな、と想像していたんですが…。実際に作られたのは、バナナの葉っぱで包んで調理する料理など、意外性や多様性に富んだ4品。ちなみに、餃子は一皿も登場しませんでした(笑)。

―― この企画はまさに、『BRUTUS』が掲げる「NEW PERSPECTIVE FOR ALL(あらたな視点を求める、すべての人に)」というコアバリューが感じられますよね。

村田:あとはインタビューの仕方にも特徴があって。わざわざ真剣に調理をしている途中に、突然質問を投げかけるという、邪魔でしかない尋ね方をしているんです。無防備な状態で答えていただいているので、本音(素の答え)が聞けたり、悩みながら答えてくださったり、その方らしさがより伝わるライブ感もあると思います。

作り手自身も着地点に驚き続ける動画を

―― 今後、『BRUTUS』として動画で挑戦したいことがあれば教えてください!

村田:幅広い雑誌の「特集」と連動しているので、出発点としては“動画ウケ”をあまり意識しないテーマ設定になっています。正直、僕個人としては「このテーマを動画にするのか…」と着地点がわからないまま、とりあえず走り出すみたいな場面もあります(笑)。その分、映像が出来上がった後に「すごい面白い!」と作っている側が驚くこともあって。なので「こういう動画を作りたい、作ろう」とゴールを決めきらずに、もうしばらくは「『BRUTUS』が動画を作ったら...」という可能性に翻弄されながら、走りたいなと思っています。

―― 視聴者の方にも「今度の『BRUTUS』はこうきたか!?」と驚き続けてもらえたら嬉しいですね。


マガジンハウスが動画に挑戦する扉を、先陣を切って開けてきた『BRUTUS』。

BRUTUS』のチャンネルを覗けば、次はこうきたか!!と思える動画に出合えるはずです。ぜひご覧ください!

 

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