
シティボーイのための教育番組を目指す(!?)、『POPEYE』の動画
話を聞いた人:『ポパイ』編集部・宮本賢『POPEYE』の動画の始まりについて
―― 『POPEYE』の動画はいつからどのようにして始まったんですか?
宮本:POPEYE Webは2021年に「誌面ではできないことをやろう」とスタートしたので、最初は動画にも力を入れていたんです。“3分あればなんでもできる”というテーマで「3 Minutes TV」という番組を企画して何個か作ったのですが、思ったより忙しくなり、それも止まってしまって……。
―― 3 Minutes TV面白そう...‼
宮本:それから2、3年経ったときに、社内カメラマンとして伊藤有紗さんという方が入社してきたんです。もともとテレビの制作会社で働いていたのですが、『POPEYE』の連載「二十歳のとき、何をしていたか?」を動画にしてみたいというのが入社のきっかけのひとつだったと聞いて。
―― まさか社内カメラマンの一言から生まれた動画だったとは...!
宮本:ちょうどその企画を出したのが自分だったので「やりましょう!」と話が進み、半年前ぐらいから準備を始めました。
「二十歳のとき、何をしていたか?」の動画の作り方
―― あの動画、取材の現場が本当にそのまま動画になって出てきているように感じました。企画の段階からそのような作り方を意識していたんですか?
宮本:「雑誌の延長にある動画」という軸はぶらさないようにしようと相談していました。
具体的には、本誌の連載と合わせて月に1本配信すること、雑誌でインタビューをする1~2時間のなかで動画撮影をすることなどです。動画のためにスタッフを増員したり、インタビュー時間を追加すればリッチな映像が撮れると思うのですが、制約を作ることで「雑誌らしい動画」を撮れるのではと試行錯誤しています。伊藤さんが(笑)。
―― その中で、タイトルコールも、宮本さんのナレーションも、動画なりの遊び心があるのがいいですよね!
シティボーイのための教育番組を目指す、『POPEYE』の動画
宮本:それ以外にはWebの「USEFUL SPAGHETTI RECIPE」という連載企画から派生した動画も作っていますし、今後はせっかく作った「3 Minutes TV」というフォーマットを使った企画も作っていきたいと思っています。
―― (特にUSEFUL SPAGHETTI RECIPEでは)コマ撮りで進んでいく感じやイラストのカラーに、なんだかEテレに近いものを感じました!
宮本:嬉しいです! 実は「雑誌界のEテレ」を目指していたので!
今後はアイロンのかけ方、ネクタイの結び方、味噌汁の作り方など、シティボーイが知っておくべき教養が身に付く「シティボーイの教育番組」を作りたいと思っています。でも、まずは毎月1本、雑誌と同じペースで「二十歳のとき」がたまっていくのを楽しんでもらいたいです。で、いつかは情熱大陸枠のような地上波番組になったら嬉しいです(笑)。
―― 『プロフェッショナル 仕事の流儀』みたいな方向性も!?(笑) 『POPEYE TV』のような感じで、伊藤さんが地上波に持ち帰るかもしれないですもんね!
宮本:それが一番のハッピーエンドです!!
あれこれとこれからの企みが膨らんでいる『POPEYE』の動画の未来。
本誌の連載が動画になった「二十歳のとき、何をしていたか?」、ぜひご覧ください!